「粒高ラバーって何?」
「粒高ラバーはどんな選手に向いているの?」
「粒高ラバーの正しい使い方を知りたい」
卓球をやっていると、ぶつぶつしたラバーをみかけることがありますよね?
卓球のラバーには様々な種類がありますが、その中でも特徴的なラバーが「粒高ラバー」です。一般的な裏ソフトとは異なる特性を持ち、使いこなせれば強力な武器になります。
この記事では、粒高ラバーの基本、その特徴や使い方を詳しく解説します。これから粒高ラバーを試してみたい方や、すでに使っているけれどもっと効果的な使い方を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
卓球の粒高ラバーとは?
粒高ラバーとは、表面に小さな突起(粒)が並んでいる特殊なラバーのことです。
粒高ラバーの最大の特徴は、表面に均一に並んだ長い粒です。この粒は同じく粒がある表ソフトより、長く、ラバー全体に規則正しく配置されています。この独特な表面構造により、通常のラバーとは全く異なるボールの反応を生み出します。
最大の特徴は、ボールの回転を逆回転にして返すという点でしょう。上回転のボールを粒高ラバーで返球すると、下回転になります。また、粒高ラバーは長い粒がボールの衝撃を吸収するため、ボールのスピードや回転を弱めることができます。
そのため、変則的なプレーや守備的なプレーを得意とする選手が主に使うラバーです。
他のラバーとの違い
卓球のラバーは裏ソフト、表ソフト、粒高ラバーなどいくつかあります。それぞれのラバーと粒高ラバーの違いを表にして紹介します。
回転のかけやすさ(影響の受けやすさ) | 回転への影響 | 使いやすさ | |
---|---|---|---|
裏ソフト | かけやすい | 受けやすい | 使いやすい |
表ソフト | かけにくい | 受けにくい | 使いやすい |
アンチラバー | かけにくい | ほとんど受けない | 使いにくい |
粒高ラバー | かけにくい | 受けにくく、逆回転にする | 使いにくい |
粒高ラバーの最大の特徴は、相手の回転に強いことです。ドライブやツッツキなどの回転系の技術に対して、その回転の影響を大幅に弱めることができます。一方で、自分から強い回転をかけることは難しいという特性があります。
裏ソフトラバーが回転とスピードを重視するのに対し、粒高ラバーはコントロールと変化を重視します。相手の回転を利用するというよりも、回転を無効化、または逆回転にして自分のペースでラリーを展開することができるのです。
また、アンチラバー(表面が平滑で摩擦の少ないラバー)とも異なり、アンチラバーはとにかく相手の回転の影響を受けませんが、粒高ラバーは相手の回転を利用する特徴があります。
粒高ラバーの種類
粒高ラバーはスポンジが入っているラバーか、一枚ラバーと呼ばれるスポンジが入っていないラバーの2種類に大きく分けられます。
スポンジが入っているラバーは、弾みやすく扱いやすいです。
しかし、一枚ラバーは弾みにくいため相手のボールを受け止める守備に特化したラバーとなっています。
また、それだけでなく粒高ラバーは以下の違いさらに細かく種類が分かれます。
- 粒の高さと細かさ
- 粒の柔らかさ
- ラバーの厚さ
粒が高くて細いほうが、相手の回転を変化させやすく、低くて太い方は回転の変化は少ないです。
粒が柔らかい方が、回転を変化させやすくスピードは弱く、硬い方が回転の変化は少ないけれどスピードは速くなります。
スポンジが厚い方が、スピードと威力は増しますが回転の変化は少ないです。薄い方が強い変化を与えられますが、威力は弱くなります。
ラバーによって変わるため、自身のプレースタイルに合わせたラバーを選びましょう。
粒高ラバーのメリット
粒高ラバーのメリットは相手の回転の影響を受けにくいところです。相手のドライブをブロックしたり、サーブをレシーブするのが、他のラバーより比較的簡単です。
裏ソフトだとブロックするのが中々難しい強力な上回転がかかったドライブでも、粒高ラバーであれば比較的簡単にブロックができます。強力な上回転の影響を受けにくいからです。
また相手の回転を逆回転にして返すという変則的な特徴も、相手が混乱しやすいため、強い武器となるでしょう。
粒高ラバーを使う選手は多くないため、慣れている人も多くありません。
そのため、粒高ラバーを使っているだけで有利に立てることもあるでしょう。
粒高ラバーのデメリット
回転の影響を受けにくい代わりに、自ら回転をかけにくいというデメリットがあります。
粒高ラバーを使って下回転サーブを打とうとしても、回転がかからずナックルボール気味になってしまいます。
そのためサーブや攻撃時は粒高ラバーじゃないラバーで行うのが一般的です。粒高ラバーの側が回転をかける用として使えないのは、かなり大きなデメリットでしょう。
バック側に粒高ラバーを貼った場合、バックハンドでドライブを打つことは、あまりできません。
粒高ラバーがおすすめなプレースタイル
粒高ラバーを使う場合におすすめなプレースタイルを3つ紹介します。
- カットマン
- 異質型
- 前陣速攻
粒高ラバーの特性を生かしたプレースタイルに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
おすすめなプレースタイル1.
カットマン
相手の攻撃をカットでしのいで、ミスを待ち、甘いボールを一気に攻めるカットマンで粒高ラバーを使う選手は少なくありません。
粒高ラバーでドライブをカットし、変則的なレシーブで相手を惑わします。また攻撃はラケットを反転させて、フォアとバック両方で攻めていきます。
おすすめなプレースタイル2.
異質型
フォアの裏ソフトを使った攻撃的なプレーから、バックの粒高ラバーでブロックやナックルボールなども織り交ぜることで、変則的なプレーを好む戦型です。
粒高ラバーで相手を惑わし、チャンスを生み出し、フォアハンドやラケット反転によってバックハンドの強打で攻めるスタイルです。
おすすめなプレースタイル3.
前陣速攻
台上でのプレーを好み、速攻で勝負を仕掛けるプレースタイルにも粒高ラバーがおすすめです。
なぜなら相手のサーブや攻撃を粒高ラバーで、威力を殺して、台上での短く速い展開に持っていきやすいからです。粒高ラバーでブロック、ストップをし、甘い返球をフォアで回り込んで決めるという攻めが一般的になります。
粒高ラバーの打ち方
粒高ラバーを使った特殊な打ち方として、プッシュとブロックがあります。その2つの打ち方を解説します。
粒高ラバーの打ち方1.
プッシュ
相手の下回転サーブやツッツキを、前に押し出すようにして打ち、弱い上回転、ナックル気味のボールを返すのがプッシュという打法です。
ボールを体の正面で捉えて、頂点の前か頂点のタイミングで、肘から押し出すように打ちます。その際にラケットの面を垂直よりやや天井側に開くようにしましょう。
粒高ラバーの打ち方2.
ブロック
粒高ラバーでのブロックは、なるべくラケットを垂直にした状態で当てましょう。若干、上から下にボールをなでるイメージでラケットを動かすと、強いドライブでも返しやすくなります。
強いドライブだからといって、裏ソフトのように抑えるイメージでラケット面を下に傾けすぎると、ネットにかかるので注意しましょう。傾けるよりは垂直で当てるイメージを持ってください。
卓球のブロックについては下記の記事で詳しく解説しています。
ブロックが苦手な方や、もっと上達したい方はぜひご覧ください。
【卓球初心者向け】勝てるブロックのコツと練習法を解説
粒高ラバーの基本技術と練習方法
粒高ラバーの基本技術であるブロックとプッシュの練習方法を解説します。
粒高ラバーの基本技術1.
ブロック
ブロック練習はまず多球練習がおすすめです。
練習相手に上回転のボールを粒高ラバーの方に打ってもらいます。回転を押し殺し、狙ったコースに返球するのを意識しましょう。
慣れてきたら回転を強くしたり、スピードをあげましょう。
多球練習でドライブをずっと出してもらうのはハードなので、理想的なのはマシンを利用することです。マシンであれば強力な上回転も、安定して出し続けることができます。もし、マシンがあれば使ってみましょう。
粒高ラバーの基本技術2.
プッシュ
自分で下回転サーブを打ち、それを相手にツッツキで返球してもらいましょう。そのツッツキをプッシュで狙ったところに返球する練習です。
甘いツッツキであれば3球目攻撃を狙って攻める意識を忘れないでください。また必ずツッツキが返ってくると決めつけていると練習にならないので、サーブが甘かった場合は攻めのレシーブもOKという条件がおすすめです。
まとめ
今回は粒高ラバーの使い方から練習方法まで解説しました。
粒高ラバーはかなり特殊なラバーですが、慣れれば戦術も多様でとても楽しいプレースタイルです。普通のプレースタイルを好まない選手は、ぜひ一度粒高ラバーに挑戦してみてください。
また粒高ラバーは使いこなすのに時間がかかるため、それまではマシンを使って、様々な回転やスピードに対して粒高ラバーで対応する練習をするのがおすすめです。
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