【卓球ラケット解説】ペンホルダーとは?メリット・デメリットや握り方、打ち方を解説

ペンホルダーの卓球ラケットと卓球ボール

「ペンホルダーとシェークハンド、どちらがいいの?」

「ペンホルダーの正しい握り方を知りたい」

「バックハンドが苦手でどう対処すればいいか分からない」

卓球を始めたばかりの方は、全然決められないですよね。

卓球のラケットは大きく分けて「ペンホルダー」と「シェークハンド」の2種類があります。初心者の方などはどちらを選べばいいのかわからないし、合わなかったらと考えると不安ですよね。

そこで今回の記事では、ペンホルダーの特徴から、使い方、メリット・デメリットまで徹底的に解説します。ぜひ最後までご覧ください。

卓球のペンホルダーとは

ペンホルダーとは、その名の通り「ペン(筆記用具)を持つように」握るラケットのことです。

ペンホルダーの大きな特徴は、フォアハンドの打ちやすさと手首の自由度の高さです。特にフォア側での攻撃力や回転のかけやすさに優れており、サーブの多様性も魅力のひとつです。

一方で、バックハンド側に弱点があるという特徴もあります。

現代では従来の片面ペンホルダーだけでなく、両面にラバーを貼り、バックハンド側も強打できる両面ペンホルダーの技術が発展し、ペンホルダーの可能性が広がっています。

ペンホルダーの卓球選手が少ない理由

プロ選手を見ても、明らかにペンホルダーよりシェークハンドのラケットを使っている選手の方が多いです。

その理由としては、ペンホルダーがバックハンドを弱点とすることと、それに伴って初心者にはシェークハンドを使いやすいラケットと推奨する背景があります。

卓球はレベルが上がるとフォアハンド、バックハンドの両方で攻めと守りをしなくてはいけません。ラケットの持ち方上、どうしてもバックハンドがやりづらいペンホルダーはその点で、採用しなくなる選手が増えているのでしょう。

また、指導者も「シェークハンドの方が使いやすい」ということで初心者にシェークハンドを勧めることが多く、それもペンホルダーの選手が増えない理由の1つでしょう。

シェークハンドとペンホルダーの違いと特長

シェークハンドとペンホルダーの違いを表にして解説します。

  シェークハンド ペンホルダー
バックハンドの打ちやすさ 両面で打ち、攻撃しやすい 片面の場合は打ちづらく、攻撃しづらい
回転のかけやすさ 手首の可動域がせまく、回転はかけにくい 手首の可動域が広く、回転がかけやすい
台上の打ちやすさ 打ちにくい 打ちやすい

ペンホルダーの最大の特徴は、手首の自由度の高さです。特に中国式ペンホルダーは、手首のスナップを活かした強烈な回転とスピードのあるフォアハンドドライブが可能です。

一方、シェークハンドはペンホルダーに比べてラケットの反転がやりやすいため、フォアハンドとバックハンドのバランスが取れており、特にバックハンド側の安定性に優れています。現代の高速ラリー主体の卓球では、この両面攻撃力が重要視されています。

どちらが優れているというわけではなく、自分の身体能力やプレースタイル、好みに合わせて選ぶことが大切です。

シェークハンドについては下記の記事で詳しく解説しています。
シェークハンド持ち方や選び方を詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
【卓球ラケット解説】シェークハンドの持ち方や選び方、ペンホルダーとの違いも解説

ペンホルダーのメリット3選

ペンホルダーを使うメリットを3つ紹介します。

  • 回転をかけやすい
  • 軽い
  • 台上のプレーがやりやすい

ペンホルダーの強みを知りたい方はぜひ参考にしてください。

ペンホルダーのメリット1.
回転をかけやすい

ペンホルダーは手首の可動域が広く、ラケットを大きく動かせるので、強い回転をボールにかけることができます。手首の可動域の広さは、台上でのプレーをやりやすくしてくれます。

たとえばシェークハンドの場合は手首の可動域を広げるため、サーブ時のみグリップの根元を持ってサーブする場合が多いです。しかし、ペンホルダーはその必要がないため、スムーズに次のプレーに入れるという強みがあります。

さらに、サーブでの回転の多様性も大きな強みです。手首を様々な角度に変えることで、同じフォームから異なる回転のサーブを出せるため、相手を惑わすことができます。サーブに強い回転をかけるのが苦手な方は、回転のかけやすいペンホルダーがおすすめです。

相手の打球の回転によって、臨機応変に対応しなければ勝つことはできません。
卓球の回転については、下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ目を通してみてください。
卓球は回転で決まる?回転の種類やかけ方・返し方、ラバーの違いまで解説!

ペンホルダーのメリット2.
軽い

片面しかラバーを貼らないことも多いペンホルダーは、シェークハンドと比べてラケットの重量が軽いです。

軽い分、スイングのスピードは上がりますし、なにより疲れにくくなります。台上での細かく速いラリーに対応するには、軽いラケットの方がやりやすいでしょう。

腕の力に自信がなくて、素早い動きを強みにしていきたい人にはペンホルダーがピッタリですね。

ペンホルダーのメリット3.
台上のプレーがやりやすい

ペンホルダーは台に近い位置でのプレーが非常にやりやすいという特徴があります。特にフォア側での台上プレーを得意とします。台上でボールを弾くように打つ、いわゆるフリックという打法はペンホルダーの選手が得意とするテクニックのうちの1つです。

台上プレーがやりやすい理由は、手首が使いやすく、ラケットの角度調整が比較的自由にできるからです。手首を柔軟に使えるペンホルダーは、短いボールや浅いボールに対して様々な角度からアプローチできます。

短いボールをフリックしたり、ストップの技術などはペンホルダーの方がやりやすいです。前陣速攻型や後ろに下がらず台上をメインに戦いたい方は、ペンホルダーを選ぶといいでしょう。

ペンホルダーのデメリット

ペンホルダーのデメリットを2つ解説します。

  • バックハンドが打ちづらい
  • バックハンドで攻めづらい

ペンホルダーを使用すると必ずこのデメリットに直面するので、ペンホルダーを検討している方は必ずチェックしてください。

ペンホルダーのデメリット1.
バックハンドが打ちづらい

片面ペンホルダーの最大のデメリットは、バックハンド側のボールが打ちづらいことです。

バックハンドが打ちづらい主な理由は、ラケットの握り方にあります。ペンホルダーでバックハンド側のボールを打つには、手首を返す必要があります。この手首返しは習得に時間がかかり、特に強打する場合には限界があります。

そのため多くの場合、バック側に来たボールをフォア側に回り込んで打つという戦術を取る選手がほとんどです。

ただ、近年では片面ではなく両面にラバーを貼るペンホルダーの選手が増えており、バックハンドの弱点が克服されつつあります。

卓球のバックハンドに関しては下記の記事で詳しく解説しています。
バックハンドが苦手な方や、改めておさらいしたい方はぜひご覧ください。
卓球のバックハンドのコツとは?打ち方やフォームまで丁寧に解説

ペンホルダーのデメリット2.
バックハンドで強く攻められない

片面ペンホルダーの場合は、どうしてもバックハンドのテイクバックが短く、強いバックハンドドライブなどは打ちづらいです。

そのため、多くのペンホルダーの選手がフットワークを鍛えて、バック側はフォアハンドで回り込んでドライブを打つスタイルを採用しています。しかし、回り込むのはフォアハンド側ががら空きになるため、リスクも大きいです。

フォアハンドでもバックハンドでも強いボールを打てるシェークハンドと比べてしまうと、大きなデメリットと言えるでしょう。

ペンホルダーの種類

ペンホルダーのラケットには主に2種類あります。それぞれの特徴を紹介します。

ペンホルダーの種類1.
日本式

日本式ペンホルダーは、主に片面のみラバーが貼ってあるものです。

日本式ペンホルダーの中でもラケットの形で以下のような種類にわけられます。

  • 角型
  • 角丸型
  • 丸型

それぞれ重心の位置が違ったり、切り替えのしやすさなどが異なります。

ペンホルダーの種類2.
中国式

日本式とは違い、両面にラバーが貼ってあるラケットが中国式です。

日本式ペンホルダーのバックハンドの弱点を克服したのが中国式となります。ただラケットの先端は丸型で薄いため、重さを利用した強力なフォアドライブは打ちにくいという弱点があります。

ペンホルダーの握り方・持ち方

ペンホルダーはその名の通り、ペンを握るような形でラケットを握ります。

まずは親指と人差し指で、グリップとラケットの付け根の部分を持ちましょう。次に、中指と薬指、小指の3本をラケットの裏側に添えて、ラケットを支えます。

手首が自由に動き、ラケットの面が安定すれば大丈夫です。

ペンホルダーの打ち方

ペンホルダーの打ち方を以下の3通りにわけて解説します。

  • フォアハンド
  • 片面のバックハンド
  • 両面のバックハンド

特に片面と両面のバックハンドは打ち方が全く異なるので、実際に打つ時をイメージしながら読んでみてください。

ペンホルダーの打ち方1.
フォアハンド

フォアハンドはシェークハンドの打ち方とほとんど同じです。

構えてテイクバックする際は、ラケットを水平に構えましょう。また、手首が自由である分、ラケットの面が安定しないことがあります。

軽く持ちながらもラケットの面を安定させて、ラケットの先端が下に下がりすぎないように注意しましょう。

卓球のフォアハンドに関しては下記の記事で詳しく解説しています。
フォアハンドが苦手な方や、改めておさらいしたい方はぜひご覧ください。
卓球のフォアハンドの5つのコツ!基本のフォームと練習法も解説

ペンホルダーの打ち方2.
バックハンド(片面)

片面バックハンドは、フォアハンドの面を手首を返すことでバックハンドとしても使います。

重要なのはボールをラバーに当てる部分を、ラケットの先端より根元側にすることです。

先端部分は、指でしっかり支えられないため、どうしても安定しません。

根元は握っている部分から近いので安定しやすいです。

また、打球フォームは真っすぐ打つより、若干左斜め上方向に向かってボールを擦り、サイドスピンをかけるイメージを持ちましょう。ボールがドライブ気味になり、ボールが相手コートに入りやすくなります。

ペンホルダーの打ち方3.
バックハンド(両面)

両面にラバーを貼ってある場合は、シェークハンドのようにバックハンドの面でバックハンドを打ちます。

ラケットを水平に構えて準備をしてください。肘を支点にして、肘から先と手首を使ってスイングしましょう。肘まで動かすと安定しないので、肘は固定させるイメージを持ちましょう。

ペンホルダーの選手におすすめのサーブ

ペンホルダーの選手におすすめのサーブを2つ紹介します。

  • フォアへの上回転系サーブ
  • 長い下回転系サーブ

ペンホルダーの特徴を生かした試合展開をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

卓球のサーブについては下記の記事で詳しく解説しています。
サーブが苦手な方やもっと上達したい方はぜひ参考にしてください。
卓球初心者はサーブを極めろ!コツからおすすめの回転まで徹底解説

ペンホルダーにおすすめのサーブ1.
フォアへの上回転系サーブ

ペンホルダーの選手はフォアハンドで攻める展開に持っていきたいので、フォアへロングの上回転系サーブを出しましょう。

横回転も加えたら、相手は思い切り強打できないのでおすすめです。ただし、相手のレシーブから速い展開になっていくので、サーブを打った後の準備を忘れないようにしましょう。

ペンホルダーにおすすめのサーブ2.
長い下回転系サーブ

1つ目のサーブと同じで、フォアハンドで攻める展開に持っていく狙いで、長い下回転系サーブがおすすめです。

長い下回転系サーブに対して、ほとんどがドライブで返してきます。狙われてない限りは、強いドライブというより、返球することを重視したドライブが返ってくるので、それを狙い撃ちしましょう。

短い下回転系サーブだと、ストップや鋭いツッツキが返ってくるので、相手のコート奥深くを狙ったロングサーブを選択しましょう。

ペンホルダーは片面でも両面でもOK?

片面でも両面でもOKです。

なぜならそれぞれにメリット、デメリットがあるからです。両面にしたから勝てる、片面だから負けるというほどシンプルではありません。

片面と両面それぞれの打ち方をやってみて、打ちやすさを調べてみたり、フォアハンド主体なのかバックハンドもそこそこ使いたいのかなどの好みで決めるのがいいですね。

まとめ

今回はペンホルダーの持ち方から、打ち方まで片面と両面それぞれで解説しました。

シェークハンドが主流となっている卓球界ですが、トッププロの世界でもペンホルダーの選手は存在します。ラケットの違いで勝敗が決まることはないので、自分の好みで選んでみましょう。

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