スポーツにおいてパフォーマンスを最大限発揮するためにもメンタルは重要な要素です。
これはもちろん卓球においても同様です。
そこで、この記事では、卓球でメンタルが重要な理由とメンタルの強化方法を解説します。
「試合で緊張しやすい」「テクニック以上の何かを手に入れたい」と悩んでいる方は、参考にしてください。
目次
卓球にはメンタルトレーニングも必要
結論からいうと卓球はメンタルが試合を左右するといっても過言ではありません。
卓球にメンタルスポーツのイメージを持つ方は少ないかもしれませんが、卓球とメンタルをテーマにした月刊誌『卓球王国』で【メンタルってなんやねん!】というメンタルを主題とした企画が連載されているほどです。
この連載をまとめた『メンタルって「なんやねん!」』という本も出版されています。
この本は、次のように紹介されています。
あなたはメンタルのせいで 試合で勝てないのかもしれない。 メンタルのせいで卓球が楽しくないのかもしれない。 メンタルのせいで不安になるのかもしれない。 メンタルが解決すれば、 あなたの100%を発揮できるかもしれない。 (引用元:【卓球】メンタルって「なんやねん!」 – 卓球王国)
上記に記載されているように、卓球で力を発揮するには、メンタルがとても重要なのです。
卓球元世界王者から学ぶ卓球のメンタルとは?
世界卓球2003パリの男子シングルス優勝者『ヴェルナー・シュラガー』選手も、卓球においてメンタルが重要だと伝えています。
『卓球レポート』内のインタビューでは、下記のように語っていました。
多くの選手は、試合の中で、ある程度リードを広げ、勝利が見えてきたと判断すると、 「よし、ここからは抑えていこう。ミスをしないように安定したプレーをしていこう」と考え、 プレーのパターンをそれまでとは変えてしまうことがあります。 しかし、重要なのは、大きなリードをもたらしてくれたのは「それまでのプレー」だったということです。 (中略) 卓球ではメンタル次第で何が起こるか分かりません。 メンタルの強さは私が選手の頃と変わらずに重要です。 なぜなら、技術、戦術はメンタルの安定性の上にこそ成り立っているからです。 (引用元:元世界王者シュラガーが見た現代卓球 vol.2 メンタルの重要性について|卓球レポート)
上記の内容では、プレッシャーの中でも本来の戦略を貫くメンタルの強さについて語られています。
具体的には、「守り」に入ってしまうメンタルの変化が試合に影響を及ぼすということです。試合でリードを奪った後、多くの選手は「ミスを避けよう」と考え、それまでの積極的なプレーから守りに入ってしまいます。
しかし、そのような心理的な変化が逆に相手に優位性を与えてしまいます。なぜなら、勝利を導いたのは「守りの姿勢」ではなく、元々の積極的なプレースタイルだからです。
どのような状況でどの心理が適しているのかを見極め、「攻めるべきか?」「守るべきか?」を選択することも、卓球で求められるメンタルの一つなのです。
卓球の試合でメンタルを安定させる3つの準備
卓球の試合でメンタルを安定させるための方法を解説します。
まず大事なのは、試合前の準備です。
試合前に力を抜ける状態にしておかなければ、試合中のメンタルを安定させられません。
- 十分な睡眠をとって疲れを残さない
- 余計なことを考えない
- 試合前に運動をしておく
以下で3つの方法を解説しますので、ぜひ試合前に行ってみてください。
メンタルを安定させる準備1.
十分な睡眠をとって疲れを残さない
試合で良いパフォーマンスを発揮するためには、十分な休息と睡眠時間の確保が欠かせません。
体が疲労していると、必要以上に緊張してしまい、冷静な判断が難しくなります。
また、睡眠不足は反応速度や集中力の低下を招き、練習の成果を十分に発揮できなくなってしまいます。
そのため、試合前の数日間は激しい練習を控え、7~8時間の質の高い睡眠を心がけましょう。
メンタルを安定させる準備2.
緊張を意識しない
卓球は戦術や技術など、多くのことを考えるスポーツです。
そのため、試合前に余計な考え事をしていると、脳が疲れてしまい、本番での判断力が低下する恐れがあります。
特に「緊張しないように」と意識するほど、逆に緊張が高まってしまう傾向があります。
試合前は意識的に脳を休ませる時間を作り、音楽を聴いたり、ぼんやりと過ごしたりして、リラックスした状態を保ちましょう。
メンタルを安定させる準備3.
試合前に運動をしておく
試合前の適度な運動は、緊張を和らげます。
軽いジョギングやストレッチで体をほぐすことで、身体的な緊張がほぐれ、心も落ち着きます。
ただし、疲労を残さないよう、運動は試合の1時間前までに済ませておきましょう。
卓球の試合中にメンタルを安定させる7つの方法
卓球で最も緊張しやすいのが試合中です。
試合中は余計なことを考えてしまいやすいために、体や脳が緊張し、メンタルを乱してしまいます。
- 自分の緊張を認める
- 観客の目を意識しない
- マイナスなことを考えない
- 声を出してテンションを高める
- ネガティブをポジティブに変換する
- 相手も緊張していることを理解する
- 自分なりのルーティンを作っておく
以下で、試合中のメンタルを安定させる方法を解説しますので、参考にしてください。
メンタルを安定させる方法1.
自分の緊張を認める
試合で緊張を感じるのは自然なことです。
ですから、その緊張を否定せず、まずは素直に受け入れてみましょう。
自分を俯瞰的に見つめ、「大事な試合だから緊張するのは当然」と、自分に声をかけてあげてください。
客観的な視点で自分を見つめることで、頭の中が整理され、落ち着きを取り戻せます。
メンタルを安定させる方法2.
観客の目を意識しない
試合での緊張の大きな要因の一つは、観客の存在です。
しかし、実際に観客席を見渡してみると、多くの人はスマートフォンを見たり、他の試合に注目したりしています。
つまり、あなたの試合に注目している人はほとんどいないのです。
会場にいる人々を、普段の練習時に居合わせる見学者と同じように考えてみましょう。
誰も特別な注目はしていないと思い込むことで、不必要な緊張から解放され、プレーに集中できます。
メンタルを安定させる方法3.
マイナスなことを考えない
試合中は「負けたらカッコ悪い」「こんなところで負けられない」といったマイナスな思い込みにとらわれがちです。
しかし、これらは自分の中で勝手に作り出した不安に過ぎません。
また「試合では実力を出せない」「この会場ではうまく打てない」といった否定的な考えも、実際のプレーに悪影響を与えます。
代わりに「大きな大会ほど結果を出せる」「試合では運が味方してくれる」といったポジティブなイメージを持ってみましょう。
メンタルを安定させる方法4.
声を出してテンションを高める
試合での緊張を和らげる効果的な方法の一つが、積極的に声を出すことです。
心と体はつながっているため、明るく前向きな声を出すことで、自然とポジティブな心理状態を作り出せます。
例えば、失点した時でも「ドンマイ!次は決める!」と声に出して自分を励ませば、テンションを保てます。
声を出すことは、試合の流れを作る上でも重要な要素となるので、積極的に声を出していきましょう。
メンタルを安定させる方法5.
ネガティブをポジティブに変換する
緊張は必ずしも悪いものではありません。
むしろ試合に真剣に向き合っている証です。
さらに、適度な緊張は最高のパフォーマンスを引き出す力にもなります。
大切なのは緊張をネガティブに捉えるのではなく「高揚感」と考えることです。
不安をワクワク感に変えれば、緊張を前向きなエネルギーに変えられます。
メンタルを安定させる方法6.
相手も緊張していることを理解する
大会や重要な試合で緊張するのは当たり前です。
このとき、重要なのは相手選手も同じように、あるいはそれ以上に緊張していると考えることです。
「相手も緊張している」と考えれば、自分の緊張が特別なものではないと理解でき、心理的な不安が軽減されます。
互いが緊張を抱えている中で、いかに自分らしいプレーができるかが勝負の鍵です。
メンタルを安定させる方法7.
自分なりのルーティンを作っておく
試合での緊張を和らげるために、自分だけの「ルーティン」を作っておきましょう。
ルーティンを行うことで、心を落ち着かせられます。
ルーティンは人によって様々ですが、参考として以下のようなものがあります。
- サービス前に手の汗を拭く
- 深呼吸を3回する
- ラケットを特定の回数回す
一定の動作パターンは、試合特有の緊張感から普段の練習時の感覚へと意識を切り替える助けとなるでしょう。
卓球でメンタルを安定させる試合の運び方
卓球では、試合の運び方もメンタルを安定させるための重要な要素となります。
相手に心をかき乱されず、自分のペースで試合を運べるように、以下の3つを意識してみてください。
得意なプレーでペースを掴む
試合で緊張すると、普段できるプレーも思うように決まらないものです。
そんなときは、自分の得意な技術から入ってみましょう。
自信のある技術を意識的に使えば、徐々に体が試合に慣れていきます。
ですから、相手の苦手を突くより、まずは自分の得意技を出して試合のペースを掴んでいきましょう。
「打たせてはいけない」から「打たれても大丈夫」に切り替える
「相手に打たせてはいけない」という考えは、かえって緊張を高めてしまいます。
代わりに「打たれても大丈夫、むしろ打ってきてほしい」という心持ちに切り替えてみましょう。
心にも体にも余裕が生まれます。
ブロックは最小限の動きで決める技術です。
緊張で体が硬くなっているときこそ、思い切って打たせてブロックを決める作戦に出れば、徐々に自分のペースを作れます。
ラリーを続かせる
緊張で体が硬くなっているときは、一発で決めようとせず、まずはラリーを心がけましょう。
確実な返球を意識してラリーを続ければ、体が試合の感覚に慣れていきます。
また、心にも余裕が生まれます。
まずはたくさんのボールを打ち、いつも通りのプレーを取り戻してください。
まとめ
卓球において、メンタルは試合の成績に大きく影響を与える重要な要素です。
技術や戦術も重要ですが、メンタルの安定が欠かせないスポーツでもあります。
今回解説したように、元世界王者や専門書でもメンタルの重要性は伝えられています。
ですので、今回解説した内容を元に、ぜひ卓球の試合に向けたメンタルを鍛えてみてください。
メンタルの強化を練習と共に取り組むことで、プレーの安定性が増し、より良い結果に結びつくでしょう。
卓トレは卓球を好きな人がいつでも練習できるように、24時間・365日営業している卓球練習場です。※一部店舗を除く
高性能卓球マシンを採用しているため、一人でも質の高いレシーブ練習が可能です。
Webからの完全予約制で待ち時間無し、30分500円台から利用できます。
※利用料金は店舗により異なります。
いまなら入会金無料キャンペーン実施中!
6,000円の入会金が、期間限定で無料になっております。
この機会にぜひ、卓トレをお試しください。