「卓球にフットワークが重要だと聞くけど、どんな種類があるの?」
「フットワークを上手くなるための練習方法を知りたい」
この記事ではこのようなお悩みを持つ方に、卓球のフットワーク練習法を10個紹介します。
卓球にフットワークが必須の理由、フットワークを身につけるコツも解説しているので、ぜひご一読ください。
この記事を参考にフットワークを身につけて、試合に勝ちましょう。
卓球にフットワークは必須
卓球では、下記の理由からフットワークが必須です。
- できるだけ最善の打点・フォームで打球するため
- 厳しい打球に追いつく
この章では、卓球にフットワークが必須である理由を解説します。
できるだけ最善の打点・フォームで打球するため
卓球の試合の中で、まったく同じボールは来ません。同じようなボールが飛んできたとしても、ボールのスピードや回転数、角度、距離感などが違います。
一球一球違うボールに対して、最善の打点やフォームで打球するために、フットワークが必須なのです。
たとえば、相手のボールの力を利用しつつ、速いテンポで打球して得点を狙う「カウンター」では、バウンド直後を打球します。一方で、強打で得点を狙う「スマッシュ」は高く弾んだところを打球します。
このように、技術によって打点が違い、最善の打点で打球するためにフットワークが必要です。
また、打点に対して身体が遠かったり近すぎたりすると、腕を極端に伸ばしたり窮屈になったりして良いフォームで打てません。最善のフォームで打つためにも、打点に対して最適な距離に移動するフットワークが求められるのです。
厳しい打球に追いつく
厳しいコースに来た打球に追いつくためにもフットワークは必須です。卓球台のサイズは縦が274cm、幅が152.5cmです。
およそ3mの距離から放たれる70〜90km/hのドライブや、100km/hを超えるスマッシュに追いつかなければなりません。
厳しいコースにきたドライブに1歩で追いつく、スマッシュに備えてすぐに下がる、下がったところから台上のボールに一歩で追いつくなどの素早いフットワークが求められるのです。
卓球は相手の台に返球できなければ、点数を奪われてしまいます。フットワークを磨いて返球できる能力が上がり、勝利の確率が上がります。
フットワークの種類
続いてフットワークの種類を解説します。
- 横
- 前後・斜め
- 飛び込み
横
卓球でもっとも多用されるのが横のフットワークです。特に初心者から中級者は、台の近く(以後前陣)でプレーすることが多くなります。
前後の動きよりも、コースに来たボールに対して素早く横にステップして返球するケースが多いでしょう。
また、台から少し離れた中陣や、大きく離れた後陣でも横へのステップは必須です。
横のステップは行きたい方の足(右に行きたいなら右足)を先に出し、残った足を寄せます。小さく動く場合は、反復横跳びのように両足で同時に動きます。
中陣や後陣で大きく動くためには、数歩走るようなフットワークも必要です。
前後・斜め
前後や斜めのフットワークはカットマンが多用します。カットマンとは、相手のドライブに対してカットで返球し、粘り勝ちを狙う戦型のこと。
ラケットを上から下に振り下ろすことで、強い下回転をかけるカットで、相手のミスを誘います。
カットマンは台から離れた位置から、ドライブをカットします。また、ツッツキ(カットより小さいモーションで下回転をかける技術)をされたら素早く台に近づいて打球しなければなりません。
また、攻撃的な戦型でも中級者以上になると、中陣からドライブを打ち合う機会も増えます。後ろに下がってドライブを打ち、ブロックされたら前に出て打球することも必要です。
前陣でプレーする場合も、短いサーブやストップが来た場合は、前に一歩踏み込んでプレーする必要があります。(短いとは、台上で2バウンドするようなボールのこと)
前後や斜めのフットワークでも、行きたい方の足を先に出し、残った足を寄せます。
飛び込み
飛び込みとはフォア側の遠いボールに対して、飛びつくようなステップで打球するフットワークのことです。
バック側に回り込んでフォアハンドで打球したあと、フォア側に飛んだボールに追いつく場合によく使うフットワークです。
たとえば右利きの選手がフォア側のボールに飛び込みで返球する場合、足の運びは下記のように少々複雑です。
- 右足を大きく右に運び、つま先をフォア側に向けて着地。
- 右足で踏み切り、飛ぶように左足をフォア側に大きく運びながら、打球する。(主にドライブ)
- 左足→右足の順で着地して、正面を向く。
飛び込みながら打球したあと、着地して体勢を整えるのは少し時間がかかります。そのため飛び込んで打つ場合は、そのプレーでポイントを奪うか、相手が強打できない厳しいボールを打たなければなりません。
フットワークを身につけるコツ
フットワークを身につけるコツを紹介します。コツを意識して練習することで、早くフットワークを身につけましょう。
無意識にできるまで練習する
試合中に「まず右足を斜め前に出して・・・」などと、ゆっくり考えてフットワークを行う時間はありません。
試合中は、相手の打球の回転やコース・長さ、相手の位置、自分がどのコースにどんなボールを打つのかなどを意識してプレーする必要があります。
そのため、正確なフットワークが無意識でできるように反復練習を行って身体で覚えましょう。
最初にパワーポジションを身につける
素早いフットワークを身につけるためには、パワーポジションが必須です。パワーポジションとは、前後左右に素早く動きやすい姿勢のことをいいます。
卓球のパワーポジションは、下記の姿勢です。
- 肩幅より少し広く足を開く。
- つま先・膝・肩が1直線になるように、足首・膝・股関節を曲げる。
- 腰から背中をまっすぐにして、母指球(足の親指の付け根の方)に重心を置く。
練習も試合も、常にパワーポジションでプレーしましょう。プレー中に姿勢が崩れても、すぐに戻ってください。
素早いフットワークを身につけるために、無意識にパワーポジションでプレーできるようにしましょう。
ラリー
ラリーは卓球で基本的な練習方法です。ラリー中も、1球ごとに足を使って動いて打つクセをつけましょう。
どんなに簡単なボールに対しても、できるだけ最善の打点・フォームで打てるように動くクセをつけなければなりません。
反対に、フットワークを意識せずにラリーをしていると、足を止めて腕の曲げ伸ばしで距離感を調節するクセがつく場合があります。
このクセがついてしまうとミスが増えるうえに返球が甘くなって不利になるでしょう。基礎のフォア打ちやバック打ちから、1球ごとに合わせて動くようにしましょう。
多球
多球はフットワークを身につけるのに、もっとも効果的な練習です。初心者で速いテンポのラリーを続けられない場合や、特定のシチュエーションを再現できない場合は特に有効になります。
たとえば下記のように実践的なシチュエーションを、初心者でも繰り返し練習できます。
- 前に出てツッツキをして、少し下がってカウンター
- バック側に回り込んでドライブを打ってから、フォアに飛び込み
- 前に出てツッツキをして、大きく下がってカット
無意識に正確なフットワークができるように、繰り返し練習しましょう。
フットワーク練習10選
具体的なフットワーク練習を『ラリー』『多球』に分けて解説します。最後に家で練習できる方法も解説しているので、フットワークを向上させる参考にしてください。
ラリー
まずはラリーのフットワーク練習を解説します。ラリー中もすべてのボールに対して、最善の位置に動くことを意識してください。
【フットワーク練習1】2点フットワーク
2点フットワークでは、バック・ミドルの2点で交互に打球します。すべてフォアハンドで打球して、相手のバック側に返球しましょう。バック側をバックハンドで打球するパターンも効果的です。
バックとミドルに動きながら、来たボールに正確に合わせてください。
【フットワーク練習2】3点フットワーク
2点フットワークに、フォア側も加えたのが3点フットワークです。相手のバック側に返球するのも同様ですが、フォア側でも打球することで、より実践的な練習になります。
3点ともフォアハンドで打球するパターン、バック側だけバックハンドで打球するパターンを共に練習しましょう。
素早く移動しながら、来たボールに正確に合わせます。
【フットワーク練習3】引き合い
引き合いとは、中・後陣でドライブを打ち合う練習です。純粋なフットワーク練習ではありませんが、中・後陣からドライブを正確に入れるにはフットワークが必要です。
距離が離れるため、ボールに角度がついたり手前で落ちたりします。ボールの軌道を予測して、しっかりドライブを打てる場所に移動しなければなりません。
中・後陣から足を使わずに手だけで返球すると棒球になって、相手のチャンスボールになってしまいます。
質の高いドライブを打つために、素早く最適な打点まで移動しましょう。
最初はフォア対フォアの半面でラリーをして、慣れてきたらオールコートで行いましょう。中・後陣からバックドライブを打てるようになったら、バック対バックもおすすめです。
【フットワーク練習4】ロビング対スマッシュ
ロビング対スマッシュも厳しいボールに追いつくフットワークを身につけるために有効な練習です。
相手にスマッシュを打ってもらって、それをロビング(ボールを高く上げて返球する)で返します。スマッシュを打つ側にはコースに振ってもらい、追いつけるように練習しましょう。
試合でロビング対スマッシュになった場合、そこから逆転するのは困難ですが、粘り強く返球することで、得点できる可能性があります。
【フットワーク練習5】ツッツキ・カット(カットマン)
カットマンに重要な練習です。相手にツッツキとドライブをランダムに打ってもらい、ツッツキはツッツキで返球、ドライブはカットで返球します。
ツッツキを打たれたら前陣に行ってツッツキで返し、ドライブを打たれそうになったら、素早く中・後陣に下がってカットします。
オールコートにランダムで打ったり、バックカット・フォアツッツキやフォアカット・バックツッツキを繰り返したりするメニューが効果的です。自分の課題に合わせて行いましょう。
カットマンは試合中に前後・斜め・左右のフットワークを何度も繰り返すため、持久力も必要です。
正確なフットワークを身につけつつ、持久力もこの練習で身につけましょう。
多球
初心者がフットワークを身につける場合は、多球を重点的に行いましょう。初心者は、正確にラリーすることが困難なため、多球で行った方が効果的な練習ができます。
【フットワーク練習6】フットワーク
初心者はラリーで解説した2点・3点フットワークや、カットマンのツッツキ・カットを多球で行いましょう。
【フットワーク練習7】全面オールフォア
オールコートに上回転のボールをランダムで打ち、すべてフォアハンドで返します。バック側に来たボールもフォアハンドで返すため、より大きく動かなければなりません。
どのようなボールでも返球する、粘り強さを鍛える効果もあります。
【フットワーク練習8】飛び込み
飛び込みの練習は、下記の流れで行います。
- バック側に下回転を打ってもらって、回り込んでフォアでドライブ
- フォア側に弱めのドライブを出してもらい、飛び込んでドライブ
- 着地して台の中心に戻る
飛び込みは飛びながら打球する形になり、他のフットワークより複雑です。試合で有効に使うためには、反復練習をして無意識にできるようになりましょう。
家でできるフットワーク練習
家でできるフットワークのスピードを上げる練習メニューを紹介します。試合で勝つためには、フットワークのスピードも重要です。
【フットワーク練習9】反復横跳び
家でできるフットワーク練習として反復横跳びがおすすめです。
パワーポジションのまま横に素早く移動しましょう。反復横跳びのスピードを上げることで、ミドルからフォア、ミドルからバックなど、近い距離のフットワークが向上します。
また、反復横跳びをしながら、ステップ→素振りを繰り返す練習も実践的でおすすめです。横に素早く移動したあとも、バランスを崩さずに正確なフォームでスイングできるように練習しましょう。
20秒3セットが目安です。素振りも加える場合は60回3セットほど行いましょう。できるだけ毎日行ってください。ウォーミングアップにも使えます。
【フットワーク練習10】サイドランジ
フットワークを向上させるためにおすすめの筋トレが「サイドランジ」です。特に横方向の移動に重要な中殿筋(おしりの横)を鍛える種目です。
他にも大臀筋(お尻)、大腿四頭筋(太もも前)、ハムストリングス(太もも後ろ)など、フットワークに重要な筋肉を鍛えられます。
下記がサイドランジの方法です。
- パワーポジションで立つ。腕は前に伸ばす
- 横に大きく踏み出す
- 膝と股関節を曲げて着地
- 地面を蹴って元の場所に戻る
- 左右交互に20回を3セット行う
1日か2日おきに、週2〜3回行いましょう。
まとめ
卓球を上達させるためには、フットワークの向上が必要不可欠です。さまざまなボールに対して、最善の打点・フォームで打球することで、質の高い返球ができます。
練習で1球ごとに動いて、できる限り最善の打点・フォームで打つクセをつけましょう。
また、厳しいボールに追いつくフットワークも必要です。厳しいボールを打たれて、ラリーが不利に進んでも返球している限りは、得点できるチャンスが生まれます。
フットワークを磨いて、卓球のレベルを上げましょう。
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