フォアハンドは卓球における、すべての基礎となる打ち方です。
自分の利き手側に来たボールは、フォアハンドで打ち返すことが基本です。
フォアハンドの技術を身につければ、安定して相手にボールを打ち返せるでしょう。
フォアハンドを打つためには、5つのコツを押さえることが肝心です。
この記事では、卓球ビギナーの方に向けて、フォアハンドの打ち方や練習方法を解説します。
卓球を上達させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
フォアハンドは卓球の基本!2種類の打ち方をわかりやすく解説
フォアハンドとは、ラケットを持つ手側に来たボールを打ち返すための基本技術です。
握ったラケットの「手のひら側の面」で相手にボールを打ち返します。
フォアハンドの打ち方は大きく分けて2種類です。
対角線上にボールを打ち返す打ち方を「フォアハンドクロス」、直線上に打ち返す打ち方を「フォアハンドストレート」と呼びます。
2つの打ち方には、それぞれ相反するメリット・デメリットが存在するのが特徴です。
打ち方 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
フォアハンドクロス | 対角線上に返球する打ち方 | 距離が長いため、相手コート内にボールを入れやすい | 相手に到達する時間が長く、返しやすい球になる |
フォアハンドストレート | 直線上に返球する打ち方 | 相手に到達するまでの時間が短いため、相手が反応しづらい | 距離が短いため、相手コート内に入れるのが難しい |
卓球でフォアハンドを打つための5つのコツとは?
卓球でフォアハンドを打つためには手首を固定し、肘からラケットまで一直線に保つことが重要です。
その状態でラケット面をボールにかぶせて打てば、相手コートにうまく返球できるでしょう。
ボールを打つ際は利き手側の足から逆側の足に体重を移動し、ボールに力を伝えます。
威力よりもコントロールを重視し、ボールのバウンドの頂点で捉えると相手コートに返球しやすいでしょう。
- 手首を固定し、肘からラケットを一直線に保つ
- ラケット面をボールにかぶせるイメージで打つ
- 体重移動を意識し、ボールに力を伝える
- 威力よりも「コントロール」を重視する
- ボールをバウンドの頂点で打つ
上記を意識して練習すれば、効率よくフォアハンドの技術を磨けます。
手首を固定し、肘からラケットを一直線に保つ
初心者がフォアハンドを安定させるには手首を固定し、肘からラケットを一直線に保つ必要があります。
手首を固定することで、狙いが定まり、毎回の返球が安定しやすくなるためです。
卓球は他の競技よりもボールへの反応スピードや、瞬時の動きが求められます。
毎回手首やラケットを動かして角度を変えるのは、初心者には難しいでしょう。
狙ったコースに安定して返球するためにも、手首を固定し、肘・手首・ラケットを一直線に保つ意識で練習に取り組みましょう。
ラケット面をボールにかぶせるイメージで打つ
ボールとラケットが接する瞬間、ラケット面をボールにかぶせるイメージで打つと、相手コートにうまく返球できます。
ボールの進行方向に対してラケット面を垂直に当てると、ボールが飛びすぎてアウトになりやすいうえ、狙ったコースにも打てません。
ラケット面をかぶせ、ボールの軌道を低く抑える意識を持ちましょう。
また、かぶせて打つことで、ボールに対して縦方向の回転をかけられるのもポイントです。
縦回転によってボールが弧を描いて飛ぶため、コート内に収まりやすくなります。
このときまっすぐボールを打てていなければ、横方向の回転が加わり、ボールの軌道がぶれます。
ボールの進行方向に対してまっすぐラケットを当てることで、ボールの軌道を安定させられるようになるでしょう。
体重移動を意識し、ボールに力を伝える
ボールを打ち返す際、体重移動を意識するとうまく返球できます。
むやみに手や腕を振って打ち返すのではなく、体重移動でボールに力を伝えて返球しましょう。
体重移動を意識せず、手や腕だけでボールを打ち返すとコート内にボールが収まりません。
大ぶりのスイングはボールが飛びすぎる以外にも、さまざまなデメリットがあります。
- 空振りの可能性が高まる
- 腕の戻りが遅くなる
- 腕や腰に負担がかかる
特に初心者がフォアハンドを練習する際は、スイングが大きくなりがちです。
「体重移動でボールに力を伝える」を意識するだけで、一気にフォアハンドは上達します。
威力よりも「コントロール」を重視する
フォアハンドでの返球をコート内に収めるためには、威力より「コントロールを意識する」が重要です。
威力を重視しすぎると体重移動が疎かになったり、スイングが大きくなったりしやすく、その結果、相手コート内への返球が難しくなります。
フォアハンドで打ち返す際はコントロールを重視し、安定して返球するよう心がけましょう。
コントロールを重視して打ち返していると、打球の力加減が身につきます。
一度力加減をつかめれば、バックハンドやドライブ、スマッシュなど、他の打ち方にも応用できるようになります。
まずはコントロールを重視して、フォアハンドで正確に返球する意識が大切です。
ボールをバウンドの頂点で打つ
ボールをバウンドの頂点で打つと、安定して返球できます。
なぜならバウンドの頂点は回転の影響が小さく、ボールをまっすぐ飛ばしやすいからです。
ボールの回転が強い状態で打ち返すと、回転の影響をうけてボールが大きくブレます。
結果、ボールがコントロールできず、コート外に飛んだり、ネットにかかったりしてしまうのです。。
また最も高い位置で打球することで、ネットミスが起きづらいのも大きなメリットです。
特に初心者のうちはバウンドの頂点でボールを捉えるだけで、ミスの可能性を最小限に抑えられます。
フォアハンドの基本フォームとは?構え方とスイングのポイント
フォアハンドの基本フォームで意識すべきポイントは、以下の3つです。
- 構え
- バックスイング
- スイング
3つを意識してフォームを練習することで、安定してフォアハンドで返球できます。
構え方から順に、詳しくコツや注意点をチェックしましょう。
構え方
構え方のポイントは以下の3つです。
- 左足を前に出し、基本のスタンスを作る(右利きの場合)
- 足を軽く曲げ、前傾姿勢で構える
- 脱力し、ラケットは胸の高さに構える
利き手と逆の足を前に出し、基本のスタンスを作る
基本のスタンスは、利き手と逆の足を前に出した「半身」の状態です。
ラケットを持つ側の足を軽く引き、楽な姿勢で構えましょう。
利き手と逆の足を前に出しておくと、スイングの際に自然に腰をひねることができます。
腰をひねって打球すると楽に体重移動できるため、ボールにうまく力が伝わるでしょう。
半身の状態を作っておくことでバックスイングも取りやすくなります。
膝を軽く曲げ、前傾姿勢で構える
半身で構えたら膝を軽く曲げ、前傾姿勢で構えます。
足は、つま先を軽く浮かせて、膝のバネを意識して前傾姿勢をとりましょう。
このとき足の裏を床にベタ付きにしたり、棒立ちになったりすると、左右に素早く動けません。
フォアハンドを安定させるためにも、基本のフォームをキープしておきましょう。
脱力し、ラケットは胸の高さに構える
半身・前傾姿勢で構えたら、力を抜いてラケットを胸の高さに構えましょう。
このときラケットは肘が90°曲がる程度の位置におくのが理想です。
90°を意識すると、体から近すぎず、遠すぎない位置にラケットが来るでしょう。
ラケットを構えたら肩の力を抜き、脱力して前傾姿勢を維持することが大切です。
バックスイング
バックスイングのポイントは、以下の2つです。
- 腕だけでなく、腰をひねってラケットを引く
- ラケットは引きすぎず、コンパクトを心がける
腕だけでなく、腰をひねってラケットを引く
バックスイングの際は腕だけでなく、腰をひねってラケットを引きましょう。
前述のとおりフォアハンドで返球する際は、体重移動を使ってボールに力を伝えるのが重要です。
腰をひねってラケットを引く際は、ラケットを持っている側の足に体重を乗せます。
バックスイングでうまく腰から体を回せていれば、体全体でボールに力を伝えられるでしょう。
決して腕だけで引かず、腰をひねって体全体を回転させることを意識してください。
ラケットは引きすぎず、コンパクトなバックスイングを心がける
腰をひねって体を回転させる際は、ラケットの引き過ぎに注意が必要です。
ラケットを引きすぎるとスイングが大きくなり、相手のコート内にボールを収めにくくなります。
またスイングが大きいと、次の動きに移るまでに時間がかかってしまいます。
卓球は100km以上のスピードで返球されることもあるため、いかに素早く次の動きに移れるかが非常に重要です。
バックスイングの際はラケットを引きすぎず、コンパクトなスイングを心がけましょう。
スイング
スイングのポイントは以下の3つです。
- 体の斜め前でボールを捉える
- 腕だけでなく、腰をひねって打球する
- ボールの斜め上を打つイメージで、擦るように打つ
体の斜め前でボールを捉える
フォアハンドでボールを捉える際は、体の斜め前での打球を意識しましょう。
打球点が前すぎると力がうまく伝わらず、ネットミスやコントロールミスにつながります。
逆に後ろで打球しすぎても、ボールが前にうまく飛びません。
相手のコート内に安定して返球するためには、体の斜め前での打球が必須です。
うまく体の斜め前で打球できない方は、自分と台の距離感を間違えているかもしれません。
打球点が前すぎる場合は台に近づき、打球点が後ろすぎる場合は台から離れてみましょう。
腕だけでなく、腰をひねって打球する
ボールをフォアハンドで捉える際は、腕だけでなく腰からひねって打球しましょう。
腰からひねって打球することで体全体の力をボールに伝え、ボールを安定して前に飛ばせます。
初心者の方はどうしても腕だけでボールを捉えがちです。
結果、返球が安定しなくなってしまいます。
どうしても腕だけで振ってしまう方は、素振りを繰り返して腰からひねるイメージを定着させましょう。
フォームを定着させてから打球練習することで、安定した返球ができるようになります。
ボールの斜め上を打つイメージで、擦るように打つ
ラケットをボールに当てる際は、ボールの斜め上を擦るイメージで打球しましょう。
先述の「ラケット面をボールにかぶせるイメージ」をもつことで、ボールの斜め上を擦って打球しやすくなります。
卓球のフォアハンドを上達させるのに有効な「多球練習・ラリー」について解説
正しい構え方やフォームを定着させるには、ラリー→多球練習の順で取り組むのが効果的です。
多球練習・ラリーを繰り返せば、効率よく身につけた技術を実戦に落とし込めます。
まずは多球練習で打球の感覚をつかみましょう。
一球ごとにフォームを丁寧に確認することで、誤ったフォームの定着を防げます。
安定して打球できるようになったらラリーに移り、フォームを固めましょう。
多球練習の方法
正しい構え方、フォームを定着させたい方は、まず多球練習から始めましょう。
多球練習とは「1球につき1回打つ」を繰り返し行う練習法です。
毎回ボールを拾う手間がかからないため、同じ時間でより多くの打球練習を行えます。
多球練習を行う際は、以下のポイントを意識してください。
- ミスしてもOK
- 常に正しい構え方・フォームを意識する
相手コートへの返球を重視しすぎると、かえってフォームへの意識を疎かになり、誤ったフォームが身につきます。
多球練習を繰り返し、安定して相手コートに入り始めたら、ラリー練習に移りましょう。
ラリー練習の方法
多球練習で打球の感覚をつかんだら、ラリーでフォームを定着させます。
ラリーは試合とは異なり、連続してボールを打ち合い続けるのが目的の練習です。
点をとることは意識せず、ゆっくり、フォームを意識しながらラリーを続けましょう。
ラリーの際に意識すべきポイントは、以下の3つです。
- 「相手コートに安定して入れ続ける」を意識して返球する
- 一球ごとに構え方や正しいフォームを意識して打つ
- 5つのコツを意識できているか、都度チェックする
安定してラリーを続けられれば、フォアハンドを習得したといえます。
以降は繰り返しラリー練習に取り組み、フォアハンドの安定感をさらに高めましょう。
まとめ
この記事では卓球の基本技術「フォアハンド」を身につけるコツについて説明しました。
記事で特に重要なポイントは、以下のとおりです。
- 卓球においてフォアハンド・バックハンドは最も基本の技術
- フォアハンドを打つには、正しい構え方とフォームが重要
- 5つのコツを押さえて練習すれば、フォアハンドが効率よく上達する
卓球の基本技術であるフォアハンドを身につければ、初心者でも安定して返球し続けられます。
記事で紹介した5つのコツを意識して、ラリー・多球練習で正しいフォームを定着させましょう。
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