現代ペンドラの必須技術「裏面打法」をマスター!グリップや練習方法も解説

裏面打法

ペンホルダー型は、長年「バック側が弱い」という課題がありました。

シェークハンドが主流となっている現在では、

  • バックハンドでの打ち合いで威力が足りずに押し切られてしまう
  • バック深くを狙われたとき、フォアで回り込もうとしても間に合わない

といった場面に直面し、悔しい思いをしているプレーヤーは少なくありません。

こうした課題を解決する選択肢として注目されているのが裏面打法です。

裏面打法とは、ペンホルダーラケットの裏側にもラバーを貼り、バック側に来たボールを裏面で打つ技術のことです。

しかし体系的に学ぶ機会が少ない技術であるため、

  • 裏面打法を取り入れたいが、身近に教えてくれる人がいない
  • 裏面を覚えることで、これまで武器だったショートの感覚が狂ってしまうのではないか不安だ

といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ペンホルダーにとっての裏面打法の必要性を整理したうえで、ラバーのルールや選び方、基本的な練習法から試合での使い方まで解説します。

ペンホルダーにとって「裏面打法」はなぜ必要なのか

裏面打法は、現代卓球の速度や回転への対応し、ペンホルダーの戦術の幅を広げるうえで重要な技術です。

現代卓球で起きているバック側の変化

かつてバック側はつなぎや守備の場という側面が強くありました。

しかしプラスチックボールへの移行やラバー性能の向上、そしてシェークハンドが主流となった現在、バック側でもドライブを打ち合い、ラリーの主導権を握る展開がごく当たり前のものになっています。

シェークハンドの選手が両ハンドで攻めてくる中、従来の「バック側は回り込んでフォアで打つ」だけの対応は、現実的ではありません。

その結果、

  • バック側で受け身になり続けてしまう
  • 相手にコースを限定され、フォア攻撃を封じられる

といった状況に陥りやすくなっています。

こうした環境の変化により、ペンホルダーであっても「バック側で攻撃に参加できる手段」を持つことが、以前にも増して重要になっています。

オールフォアで対応する戦い方の限界

ペンホルダーの大きな魅力の一つが、フォアハンドの強さです。

回転量の多いドライブや威力のあるスマッシュは、今もなおペンホルダーの大きな武器です。

コート全面をフットワークでカバーし、すべてをフォアハンドで仕留めるオールフォアは、ペンホルダーにとって理想的なスタイルの一つ。

しかしこの戦術を成立させるには、強靭な脚力と莫大なスタミナを試合中ずっと維持し続けなければなりません。

試合が長引くにつれて、

  • 一歩が遅れる
  • 体勢が崩れる

といった場面が増えてきてしまっているのではないでしょうか。

また、現代の高速化したラリー展開では、ミドルやバック側に連続して球を送られ続けると、フォアに回り込む時間が確保できません。

特に速いドライブやカウンターに対しては、物理的に体を移動させる余裕がなくなり、無理な体勢でボールを返すことになります

その結果、返球が甘くなり、相手に強打を許してしまいます。

裏面打法の有無による決定的な違い

裏面打法があるだけで、バック側での対応力が根本的に変わります。単なる技術の一つではなく、戦略の幅を広げるための鍵になっています。

裏面打法は新しい攻撃ではなく選択肢の追加

裏面打法というと、「バック側でも強打できるようになる攻撃技術」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、それは誤解です。

裏面打法を取り入れる最大のメリットは、バック側の選択肢を増やすことです。

フォアハンドが主要な攻撃手段であることに変わりはありませんが、バック側に来たボールを裏面で処理することで、回り込まなくてもいい場面が増えます。

その結果、体の移動量が減り、フォアハンドの体勢を早めに整えられます。

「攻める」「つなげる」「逃げる」といった判断の幅が広がり、状況に応じた使い分けによって、相手にとって対応が難しい展開を作れます。

シェークと比較した時の違い

シェークハンドは両面にラバーを貼り、バックハンドも含めた幅広い技術を使いやすい握り方です。

一方、ペンホルダーは表面だけを使うことを前提としているため、裏面打法を導入する際、シェークに近い発想で打つことはできません。

シェークのバックハンドは肩を使って回転をかけるのが基本です。しかしペンの場合、手首の可動範囲が非常に広いため、シェークでは出しにくい「シュート回転」や「独特な曲がり」を自然に加えることができます。

また、ペン特有の「指先での微調整」が効くため、台上の短い球に対しても、シェーク以上に複雑な回転をかけて返球することが可能です。

ペンの裏面に貼るラバーのルール

ラケットの両面にラバーを貼ることは、公式ルールで認められています。

裏面ラバーで注意すべきポイント

競技として卓球を行う場合、ラケットの両面に異なる色のラバーを貼らなければなりません。

裏面打法を行うためには当然、裏側にもラバーを貼ります。

片面のみを使用していた時はラケット本体の木の色で問題ありませんが、裏面にもラバーを貼る場合、必ず表面とは異なる色を選ばなければなりません。これはペンホルダー・シェークハンド問わず共通のルールです。

公式ルールとして、ラバーは柄を除く全面に貼るものですが、指(親指と人差し指)の当たる部分を避けて貼ることが認められています。

裏面打法に適したラバーの選び方

どんなラバーを貼れば良いのか、多くの人が悩むポイントです。

裏面ラバーは「攻撃の威力」よりも「扱いやすさと安定」を優先して選びましょう。

裏面ラバーは回転量よりも扱いやすさを重視

裏面打法を始めたての人がよく陥る失敗は、フォア面と同じ感覚で強い回転や威力のラバーを選んでしまい、結局使いこなせずに技術の習得そのものを諦めてしまうことです。

裏面はフォアのように強いインパクトを出しにくいため、表面と同じ感覚で選ぶべきではありません。

極度に硬かったり弾みすぎるラバーを選んでしまうと、

  • 意図しないオーバーミスが増える
  • 裏面を使うこと自体が怖くなる

といった悪循環に陥りやすくなります。

まずは打球感が分かりやすく、コントロールしやすいラバーからはじめ、技術の習得度合いに応じてラバーをステップアップしていくのがおすすめです。

表面ラバーとのバランスの考え方

裏面ラバーを選ぶ際、表面ラバーとのバランスも重要な要素です。

球質の変化を意識して、表面とは異なるタイプのラバーを組み合わせることで、相手にとって対応しにくい展開を作りやすくなります。

例えば、以下のような組み合わせです。

  • 表面が弾むラバーの場合、裏面は弾みを抑えたラバーを選ぶ
  • 表面が回転重視の場合、裏面は安定重視のラバーを選ぶ

フォアハンドの強みを活かしつつ、裏面では扱いやすさと変化を重視する「球質の異なる組み合わせ」が裏面打法の戦略的メリットの一つになります。

裏面打法の基本

裏面打法の基本は、グリップの握り方とスイングのフォームの2本柱から成っています。

裏面打法時のグリップの握り方

裏面打法を安定させるうえで、グリップは重要な要素です。

裏面打法のために大きく持ち替える必要はありません。フォアで打つときと同じグリップの基本形を維持しながら、バック側に球が来たときだけラケットの裏面側を向けて打つ動きになります。

裏面打法を積極的に用いる両ハンドドライブ型を目指す場合、ラケット面を安定させやすくするために親指の握りを深くします。ショート打法も併用する場合は親指をやや浅めに置き、両方の打法に対応しやすくします。

いずれの場合も、中指や薬指の位置も安定度に影響するため、現在の握り方を少しずつ調整し、自分のスタイルに合った握りを見つけ出します。

基本フォームの考え方

裏面打法のフォームは、シェークハンドのバックハンドと同じではありません。

肘を前に突き出し、ラケットの裏面が相手に見える程度に体を引き付け、体の正面でボールを処理する意識を持ちます。ラケット面を無理に被せようとすると、ネットミスが増える原因になります。

シェークのように肩を大きく使うのではなく、肘を支点にコンパクトなスイングが基本です。

肘を張る意識を持つと、自然とラケットがお腹の前に来ます。フリーハンドを前に出すと体の横にラケットが逃げにくくなるので、初期の練習時に意識してほしいポイントです。

上体を大きく開きすぎず、肘を固定しすぎず、スイングは前方向を意識します。

打点とスイング軌道の基本

打点の高さと位置は、相手のボールの早さと回転に応じて変わりますが、頂点付近を打つことが基本です。

打点が遅れるとラケット面が安定せず、また体が突っ込みやすくなるため次の動きに影響がでてしまいます。

打点が早すぎた場合も体勢が崩れてしまい、ミスの原因になります。

裏面ドライブはボールの上部を捉え、下から上へ擦り上げるように打つのが基本です。ミート打ちの場合はボールの真後ろを捉え、弾くように打ちます。

最初は親指に力を入れて面を立て、回転や威力を意識せず入れる感覚を確認し、慣れてきたら徐々に回転を意識します。

裏面打法の3つの練習方法

裏面打法の習得には、単純な技の反復練習だけでなく、切り替えやつなぎを意識した練習も取り入れましょう。

裏面打法の練習方法1.
多球練習

裏面打法に限らず、多球練習は初期段階で最も効率的に技術を習得できる練習方法です。

コーチやパートナー、あるいは卓球マシンを使ってもいいでしょう。

一球一球、打点とフォームを確認しながら、入れる感覚を身につけ、ボールを安定して入れられるようになるまで繰り返し練習します。

慣れてきたら、少しずつ回転をかけたり、軽くスピードを上げたりしながら、下回転に対して裏面ツッツキや裏面ドライブで返球する練習をします。

裏面打法の練習方法2.
つなぎを意識したラリー練習

裏面打法は、必ずしも得点を狙うためだけの技術ではありません。

実際の試合では、「つなぎ」として使う場面のほうが多いです。

そのため、ラリー練習では、裏面で攻撃するのではなく、裏面でつないで次のフォアで攻撃する意識で練習します。

つなぎの球が安定すれば、フォアハンドの攻撃がより威力のある状態で打てます。

ラリー練習は、フォア対バック、バック対バック、バック対フォアなど、コースが偏らないように取り入れてください。

ラリーが安定して20回以上続くようになったら、コース打ちも混ぜ、より実戦に近いものにしていきます。

裏面打法の練習方法3.
ショートと裏面の切り替え練習

裏面打法を習得したからといって、バック側をすべて裏面で処理することはありません。

  • 前陣ではショート、中陣では裏面
  • 台上や低いボールはショート、少し浮いたボールは裏面

といった使い分けができると、相手にとって非常に厄介な存在になります。

パートナーに短いボールと長いボールを交互に出してもらい、それぞれショートと裏面で対応する練習をします。

慣れてきたら、短いボールと長いボールをランダムに出してもらい、相手のボールに応じてショートで打つか裏面で打つか、瞬時に判断する力を養います。

表面のショートと裏面の切り替えは、ペンホルダーの強みを活かすための重要な練習の一つです。

試合で裏面打法を使い始めるタイミング

練習で安定した裏面打法を身につけたにも関わらず、いざ試合になると緊張してしまい、練習通りの裏面打法ができなくなってしまうことはよくあります。

裏面打法を完全習得してから試合で使う必要もありません。

むしろ試合の中で、少しずつ使いながら慣れていくことが重要です。

いきなりラリーの主軸として裏面打法を使おうとするとミスが増え、試合展開を崩してしまいやすくなります。

はじめは試合練習の中で、例えば、

  • 相手のボールに十分な時間がある時
  • 自分の体勢が整っている時
  • 無理に回り込まなくても返球できる場面

といった成功しやすい条件が揃っている場面に絞って使用してみましょう。

練習で確認した入る形を基準に少しずつ使う場面を増やしていけば、公式戦でも無意識のうちに自信をもって裏面打法を使えるようになります。

まとめ:裏面打法はペンドラを進化させるための手段

裏面打法は、ペンホルダーのバック側の弱点を補う技術であると同時に、フォアハンドという武器をより安定して高い確率で活かすための技術です。

裏面打法を習得することで、

  • 無理な回り込みが減る
  • ラリーの主導権を失いにくくなる
  • フォアで攻めるための時間と体勢を作りやすくなる

といった変化が生まれ、戦略の幅を広げます。

だからといって、裏面打法は決して万能な技術ではありません。

バック側に来たボールをすべて裏面で処理する必要はありません。裏面打法は、ショートやプッシュといった従来のバック側の技術と組み合わせることで、より大きな効果を発揮します。

裏面打法の習得には時間がかかり、はじめのうちはミスが増え、諦めそうになることもあるかもしれません。

しかし根気よく練習を積み重ねれば、必ず身につきます。

ペンドラとしての戦略の幅を広げるために、裏面打法にぜひチャレンジしてみてください。

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