【卓球】ペンドライブで勝つ!打ち方・戦術・上達法をわかりやすく解説

ペンドライブ(略してペンドラ)型は、ペンホルダーの代表的な戦型です。

強烈なフォアドライブを武器に積極的に攻めるスタイルで、かつては世界のトップ選手にも数多く採用されていました。

しかし近年はシェークハンドが主流となり、

「ペンドライブ型は時代遅れなのだろうか?」
「バックサイドを攻められると弱い。どう補えばよいのだろうか?」

と悩む人は少なくありません。

とはいえ、ペンドライブの強みは今でも健在です。フォアドライブの威力や手首の柔軟性を活かした多彩な攻撃は、ペンホルダーならではの魅力と言えるでしょう。

この記事では、ペンドライブの特徴や強み・弱み、試合で勝つための戦術や上達のコツまで分かりやすく解説します。

ペンドライブとは?ペンホルダーの代表的な攻撃型戦型

ペンドライブとはどのような戦型なのか、前陣速攻との違いも含めて見ていきましょう。

ペンドライブの基本定義

ペンドライブ型とは、ペンホルダーラケットを使用し、フォアドライブを主体に攻撃を組み立てる戦型のことで、「ペンドラ」と略されることもあります。日本式ペンホルダーに代表される伝統的な「オールフォア」スタイルと、裏面打法(RPB)を駆使してシェークハンドのように両面で攻める現代的な「両ハンド攻撃型」のスタイルに大別されます。

上回転をかけたドライブで安定して攻撃し、ラリーの主導権を握る戦型です。

日本式ペンホルダーと中国式ペンホルダーのどちらにも見られる戦型ですが、中国式では裏面打法を組み合わせる選手も多く、バックハンドの選択肢が広がるメリットがあります。

現在ではシェークハンドが主流となっていますが、フォアハンドの威力や手首の自由度を活かした攻撃は、ペンドライブならではの大きな武器といえるでしょう。

前陣速攻との違い

ペンドライブ型と前陣速攻型は、どちらもペンホルダーで採用されることの多い戦型ですが、攻撃の中心となる技術が異なります。

前陣速攻は、前陣に張り付き、早い打点からスマッシュやミート打ちを主体に攻める戦型です。一方、ペンドライブは前陣から中陣で回転量の多いフォアドライブを軸に、ラリーの中で主導権を握りながら得点を狙います。

実際の試合ではペンドラ型でもスマッシュやミート打ちを使う場面もありますし、前陣速攻型でもドライブを打つことはあります。

ペンドラは「回転をかけたドライブを主体として試合を組み立てる」という点が、前陣速攻との大きな違いです。

フォアドライブを武器に回り込みや3球目攻撃で先手を取り、ラリーの主導権を握って試合を進めることが、ペンドラの基本的な戦い方です。

ペンドライブの特徴と強み

ペンドライブは、ペンホルダーならではの特性を活かした攻撃力が最大の魅力です。ペンドラが持つ代表的な2つの強みを紹介します。

強力なフォアドライブ

ペンドライブ最大の武器は、強烈な威力と回転量を兼ね備えたフォアドライブです。

ペンホルダーはラケットを握る構造上、フォアハンドで力を伝えやすく、体全体を使ったスイングもしやすい特徴があります。体の回転や腕の振りをボールに伝えやすいこともあり、回転量の多い重いドライブを打ちやすく、相手にプレッシャーを与えられます。

回転量の多いドライブは弧線を描いて相手コートに収まりやすく、強打しながらもミスを減らせる点が大きなメリットです。

サーブからの3球目攻撃やラリーで主導権を握る得点源となり、一発で決めるだけでなく相手を動かし続ける攻撃の土台となります。

手首の自由度を活かした多彩な攻撃

ペンホルダーの強みの一つに、手首の自由度があります。ペンホルダーはラケットを握る構造上、シェークハンドよりも手首の可動域が広く、より柔らかく多彩なラケット操作が可能です。

この手首の柔軟性を活かし、同じフォームから手首の角度を変えるだけで、ストレートやクロスへ打ち分けられるため、相手はコースを読みづらく、対応が遅れます。

フォア攻撃を軸に、手首の自由度を活かした多彩な技術で相手を崩していくことが、ペンドライブならではの魅力です。

ペンドライブの弱点と課題

ペンドライブは攻撃力に優れた戦型ですが、当然弱点もあります。代表的な3つを紹介します。

狙われやすいバックサイド

ペンドライブにおいて、かつてバックサイドは最大の弱点とされてきました。

特に日本式ペンホルダーの場合、バックハンドは構造上打ちづらく、フォアで回り込むか、プッシュやショートで凌ぐのが一般的です。しかし、裏面打法(RPB)を習得している選手にとっては、バックサイドは単なる弱点ではなく、「攻守の切り替えや駆け引きのポイント」となります。裏面でのチキータやドライブを織り交ぜることで、相手の予測を裏切り、有利な展開を作り出すことが可能です。

レベルが上がるほどバックサイドへの攻防は激しくなりますが、そこでの対応力が試合の主導権を握る鍵となります。

フォアで攻め続けたい気持ちがあっても、バックサイドを安定して処理できなければ、自分の得意な形に持ち込むことは難しくなります。

フットワークへの高い依存度

バックサイドに来たボールを回り込んでダイナミックにフォアで打つ姿は、ペンドラの大きな魅力です。しかし裏を返せば、フットワークに大きく依存していることを意味しています。

シェークならバックハンドで処理できるボールも、ペンドラは回り込む必要があります。この戦い方を「オールフォア」と呼びます。

素早い一歩目と正確な足運びが欠かせません。動きが遅れると打点が遅くなり、十分な威力や回転を掛けられなくなります。

ラリーが長引く試合の終盤や、左右に大きく揺さぶられる展開では体力が消耗して足が止まってしまい、一気に崩れることがあります。

現代卓球では不利と言われる理由

「ペンドライブは現代卓球では不利」と言われることがありますが、これは主に伝統的な「オールフォア」スタイルに関する議論です。現代のトップ層では、裏面打法に適した中国式ペンホルダーが主流となっており、従来の弱点を克服した「両ハンド攻撃型」が台頭しています。

一方で、日本式ペンホルダー(日ペン)は、その形状から裏面ラバーを貼ることが難しく、重量やグリップの制約といった用具的な課題を抱えているのも事実です。これが、現代の高速ラリーにおいて日ペンが苦戦を強いられる一因となっています。

バックサイドを狙われやすいフォア主体のペンドラは、広い範囲を高速で動かなければなりません。

オールフォアのスタイルは足への負担が大きく、年齢や体力の影響を受けやすいという現実があります。現に年齢や体力の衰えをきっかけにシェークハンドへ転向する選手もいます。

現代卓球で「不利」と言われがちなペンドラですが、世界で活躍するペンドラ選手を見れば分かる通り、戦い方次第で今でも強みを発揮できます。

ペンドライブのバックサイドの補い方

ペンドラにとって、バックサイドへの対応は避けて通れない課題です。シェークハンドと同じように打てなくても、工夫次第で十分に対応可能です。

ここでは、実践したい代表的な対策を紹介します。

足を使って回り込む

最も基本的な対処法は、足を使って回り込み、得意なフォアで攻め込むことです。

回り込みは大きく動くイメージがありますが、必要以上に動きすぎないように注意してください。

相手の打球コースを予測し、一歩目を素早く出すことです。バック側へ来ると察知した瞬間に動き出しましょう。打球後もすぐに次の姿勢へ戻り、連続攻撃に備えます。

また、すべてのボールを回り込もうとすると体勢を崩しやすくなります。ボールの長さやコースを見極め、プッシュやショートも織り交ぜながら、「回り込めるボールだけを攻撃する」という判断力も重要です。

プッシュやショート、裏面打法の活用

すべてのバックサイドのボールをフォアで処理する必要はありません。

バック側はショートやプッシュを使って相手の攻撃をしのぎ、回り込めるチャンスを待つことも立派な戦術です。無理にフォアで攻めようとして体勢を崩すより、まずは安定して返球することを優先しましょう。

中国式ペンホルダーでは裏面打法を取り入れることで、バックハンドでも積極的に攻撃できます。近年は日本式ペンホルダーでも裏面打法を取り入れる選手が増えており、バックサイドの弱点を補う有効な選択肢の一つになっています。

大切なのは、「フォアだけ」「裏面だけ」と考えるのではなく、状況に応じて回り込みやショート、裏面打法を使い分けること。

相手に的を絞らせず、得意なフォアへ持ち込むことが、ペンドラで勝つためのポイントです。

試合で勝つための戦術・展開

技術を身につけても、試合で勝つためには得点につなげる展開づくりが欠かせません。ただ強いボールを打つだけでなく、自分の得意な形へ試合を組み立てる戦術を考えていきましょう。

サーブからの3球目攻撃で先手を取る

3球目攻撃は攻撃型の基本戦術です。

回転量の多いサーブやコースを突いたサーブで相手のレシーブを限定できれば、狙ったコースへフォアを打ち込みやすくなります。

特に、相手のバックサイド深くへのロングサーブやフォア前への逆横回転サーブなど、レシーブを限定しやすいサーブは、3球目攻撃につなげやすくなります。

試合では「サービスエース」を狙うのではなく、「どのようなサーブが3球目攻撃につながりやすいか」まで考えてサーブを選ぶことが大切です。

回り込みフォアで主導権を握る

バック側へ来たチャンスボールは、シェークならバックハンドで処理するところを、ペンドラの場合は回り込んでフォアで打ち込みます。

フォアドライブは、一球でラリーを優位に進める威力があります。

回り込んで強打したあと、相手はバック側へ返してしのごうとすることが多いため、連続攻撃を仕掛けていきます。

とはいえ回り込みはフォアサイドががら空きになるため、カウンターで狙われるリスクも伴うことを常に念頭に置いておきましょう。

すべてのボールを強打する必要はありません。相手を左右に動かしたり、回転量に変化を付けたりしながら、チャンスボールを引き出すことも重要な戦術です。

無理に一発で決めようとせず、ラリー全体を支配する意識を持つことが、ペンドラで勝つためのポイントです。

ペンドライブの代表選手と現代卓球での立ち位置

シェークハンドが主流となった現在でも、ペンドライブを武器に世界で活躍する選手はいます。代表的な選手と、現代卓球におけるペンドライブの立ち位置を見ていきましょう。

現代でも活躍するペンホルダー選手たち

シェークハンドが主流の中、2026年6月現在のランキングでは、ドイツのチウ・ダン選手とフランスのフェリックス・ルブラン選手の2名のペンホルダー選手がトップテンに入っています。

両者とも中国式ペンホルダーを使用し、裏面打法を取り入れた積極的な攻撃的プレースタイルです。

ペンホルダーはシェークハンドに比べて指導者が少なく、選手ごとの工夫や個性がプレースタイルに表れやすいのも特徴です。

選手ごとにグリップやフォームに違いがみられ、チウ・ダン選手もさまざまな選手を参考にしつつ、自分独自のペンドラスタイルを研究して身につけたと語っています。

このように、ペンホルダーは決して過去の戦型ではなく、工夫次第で世界の舞台でも十分に戦えることを証明しています。

現代卓球でもペンドライブは通用するのか

世界で活躍するフェリックス・ルブラン選手やチウ・ダン選手、さらにTリーグで活躍する松下大星選手を見ても分かるように、今でもペンドラは通用する戦型と言えます。

いずれの選手も裏面打法を取り入れてバックサイドを強化したうえで、ペンホルダーならではのフォアドライブの威力や手首の自由度といった強みを活かして戦っています。

彼らの存在は、弱点を理解したうえで戦術や技術を磨けば、現代卓球でも十分に勝負できることを証明しています。

ペンドライブは「時代遅れ」の戦型ではなく、進化を続ける攻撃型戦型の一つといえるでしょう。

上達のための練習法

ペンドラで強くなるには、フォアドライブだけを磨けばよいわけではありません。バックサイドの処理やフットワーク、3球目攻撃まで含めて実戦を意識した練習を繰り返すことが大切です。

フォア・バックの切り替え練習

ペンドラでは、バックサイドへ来たボールをどのように処理するか、判断力を磨きましょう。

練習相手にフォアやバックにランダムに出してもらい、回り込めるボールはフォアで攻め、回り込めないボールはショートや裏面打法等でつなぐなど、状況に応じて使い分ける練習を行います。

どのボールをどう処理するのかを瞬時に判断できるようになると、ラリーの安定感も高まります。

3球目攻撃のパターン練習

サーブから3球目攻撃へつなげる練習は、ペンドラに限らず攻撃型なら必ず行いましょう。

下回転サーブや横下回転サーブ、ロングサーブなどを出した後、どのようなレシーブが返ってくるのかを想定し、フォアで攻撃するまでを、一連の流れとして繰り返し練習します。

単にドライブを打つだけでなく、「どのサーブなら自分が攻撃しやすい展開になるか」を考えながら練習すると、試合でも得点につながりやすくなります。

オールフォアのフットワーク練習

ペンドラであれば、オールフォアで動き回れるほどのフットワークを身につけることも重要です。

フォアとバックへ交互にボールを送ってもらい、すべてフォアで打ち返す練習です。反復練習することで、回り込みに必要な足運びと体力が鍛えられます。

打球後はすぐに次のボールに備えて基本姿勢に戻ります。一球ごとに戻る癖をつけると、連続攻撃でも体勢が崩れにくくなります。

正しいフットワークが身につけば、回り込みからの強力なフォアドライブを試合でも発揮しやすくなります。

まとめ

ペンドラは、フォアドライブを武器に積極的に攻めるペンホルダーの代表的な戦型です。

強烈なフォアドライブと手首の自由度を生かしたプレーは、シェークハンドにはない大きな魅力があります。

弱点となるバックサイドは、ショートやプッシュでしのぎつつ、回り込みや裏面打法で攻撃に転じます。基本技術と判断力を磨き、実戦を意識した練習を積み重ねれば、ペンドライブ独自の攻撃力を十分に発揮できます。

現代卓球でも世界で活躍するペンホルダー選手はおり、戦い方次第で十分に通用する戦型です。

ペンホルダーならではの個性を活かし、自分らしいペンドライブを磨いていきましょう。

 

 

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