卓球のフォアサーブとは?基本の打ち方と練習方法を解説

卓球をはじめて数カ月、ラリーは続くようになってきたけれど、試合形式になると

  • サーブが弱くて攻められる
  • ミスが怖くて思い切ったサーブが打てない

こんな悩みを抱えていませんか?

サーブは一球目攻撃。相手に唯一邪魔されることなく自分が主導権を握れる最初の一打です。

ここで相手に圧力をかけることができれば、ラリー全体を有利に運べます。

この記事では、初心者でも実践できるフォアサーブの基本から回転のかけ方、練習方法までを分かりやすく解説します。

フォアサーブとは?初心者にも取り組みやすい基本サーブ

フォアサーブとは、体の前〜利き手側でラケットを振り、ラケットの表面(フォア面)を使って打つサーブの総称です。

最もスタンダードなサーブであり、初心者からトッププロまで幅広い層で使用されています。

最大のメリットは、バックサーブに比べて手首の可動域を大きく取れ、ラケット角度やインパクトの位置、回転量やスピードの調整がしやすい点にあります。

まずは「相手コートに確実に入れる」ことから始め、徐々に回転を加えたり、スピードアップを図りましょう。

フォアサーブの特徴

フォアサーブには、以下のような特徴があります。

  • 回転をかけやすい:手首・前腕を大きく振れるため、回転をかけやすい
  • フォームが多彩:巻き込みやYG、ハイトスなど、さまざまな出し方がある

立ち位置や構え方を工夫しながら、同じフォームで上下回転、横回転、ナックル(無回転)など、さまざまな変化をつけることができます

フォアとバックサーブの違い

フォアサーブとバックサーブの特徴をまとめると、下記の表のようになります。

フォアサーブ バックサーブ
出した後、体は横を向く 出した後、正面を向く
可動域を大きく取れるので、回転をかけやすい 回転量は少ないが、コースを狙いやすい
体の前~利き手側で打ちやすい 体の正面~利き手の逆側で打つ

バックサーブは出した後、体が正面を向いているためバックカットの姿勢が取りやすく、バックサーブを多用する選手にはカットマンが多いです。

攻撃型選手がバックサーブを使う時は、フォアサーブに打ち手がなくなったときや流れを変えたい場面が多いです。

バックサーブの打ち方については、こちらで詳しく解説しています。
卓球のバックサーブって強いの?打ち方のコツや練習方法を徹底解説(https://taku-tore.com/article/34273)

試合で通用するフォアサーブにするコツ

相手コートに入れるだけでは、相手にチャンスボールを与えるだけになってしまいます。

試合で通用するサーブというのは、相手にレシーブエースを許さず、3球目攻撃や5球目攻撃のチャンスを作り出すサーブのことです。

  • コース
  • スピード
  • 回転(量・方向)

これらが単調にならないように意識しながら、相手の弱いところを狙ってサーブを出し、相手のレシーブミスを誘います。

コースを散らす意識

サーブを出すとき、いつも同じ場所を狙っていませんか?

どんなに良い回転がかかっていても、コースが読まれていれば簡単に返されてしまいます。

基本は、「フォアに短くバックに長く」を使い分けることです。

特に初心者はバック側へのサーブに頼りがちなので、時折フォア前へ短いサーブを混ぜるだけで、相手の体勢を大きく崩すことができます。

フォアで打つかバックで打つかの迷いが生じやすい、フォアミドルも狙い目です。

  • フォア前
  • ミドル
  • バック深く

この3つを打ち分けられるようになると、一気に実戦的になります。

台に的を置き、サーブで当てる練習をしてみてください。

長さの出し分け

エンドラインぎりぎり深く入る「ロングサーブ」と、相手コートで2回以上バウンドする「ショートサーブ」の2種類を使い分けられるようになりましょう。

短いサーブで相手を前に寄せた後、3球目はエンドラインぎりぎりの深いところを狙い、相手の体勢を崩します。長いサーブは打点を崩しやすいため、相手はレシーブミスをしたり、甘い返球になりがちです。

ショートサーブのほうが初心者にとって出しやすいので、ショートサーブから練習しましょう。

ロングサーブを成功させるには、低さとスピードが必要で、初心者にとっては意外と難しいサーブ。サーブミスのリスクが高く、失敗すると相手にとってチャンスボールになってしまいます。

3球目につなげる意識

良いサーブとは、サービスエースを狙えるサーブではなく、次の1球(3球目)が有利になるサーブです。

サーブは出して終わりではなく、

「このサーブを出したら、相手はこう返してくるだろう」

と予測して構えていることが大切です。

対戦相手にもよりますが、例えば、

  • バック深くにロングサーブ→フォア側に甘いボール→3球目強打
  • フォア前に下回転→バック側にストップ→3球目バックフリック

サーブを出す時は、サーブだけでなく次の攻撃パターンとセットで考えることが、脱初心者の第一歩です。

フォアサーブの基本の打ち方

まずは手のひらを開いてボールをのせ、真上にボールをトスし、落下してくるところをフォアハンドでラリーをするときと同じ感覚で打ってください。

台の上に的を置き、狙った範囲内に収まるように、基本となるフォアロングサーブが入るように練習します。

基本となるフォアロングサーブが安定して入るようになったら、次のステップとして下回転や横回転、コースの打ち分けに挑戦していきます。

構え方と立ち位置

基本は、台に対して斜めに立ち、利き手側のスペースを作ります。
立ち位置は、バック側寄りが無難。フォア前およびバック深くの両方を見せやすく、コース幅が作れます。

  • 左足(右利きの場合)を前に出し、肩幅の広さに足を開き、軽く膝を曲げます
  • 上体は前傾しすぎず、前に倒れすぎないように半身の構えを取ります
  • 打点の前にラケットを置き、手首が自由に動く状態にします

重心を低く保つと目線が安定し、ミスが減ります

トスの高さと安定のコツ

トスはルール上、手のひらの上にのせたボール(指先にのせるのはルール違反)を、手のひらから16cm以上真っ直ぐ上に投げ上げる必要があります

肘を支点にして、真上に放り投げます。

トスがブレると、どれだけフォームを直しても安定しません。毎回同じ場所に落ちることを最優先してください。

高く挙げすぎると打球タイミングが難しくなるので、最初は30〜50cmの範囲内で、毎回同じ高さで投げ上げられるように練習してください。

トスの高さに変化をつけるのは、安定したサーブが打てるようになってからです。

毎回同じ高さで同じ場所に落ちるようになると、打点も自然と安定してきます。

下回転をかける具体的な擦り方

初心者にとって最初の難関は、下回転サーブです。

フォアロングサーブはボールを押し出すようにしますが、下回転はボールの底をこすらなければなりません。

ボールの下を強く打つのではなく、薄く触れて、ラケットの上を転がすようなイメージでボールを擦ります

上級者はインパクトの瞬間に手首を使って強い回転をかけますが、初心者が手首を使うと安定しない原因になります。

ラケットを寝かせ、ラケットの上を転がすようにスイングしてください。

よくある失敗は、ラケットを寝かせたものの、斜め上に打ち上げてしまうことです。これではまったく回転はかかりませんし、自分のコートにバウンドしないサーブミスになります。

フォロースルーと振り幅の考え方

初心者がやりがちなのが、回転をかけたい一心で振り幅を大きくしてしまうことです。

大きく振るほど、インパクトがズレてミスが増えますし、次の動作への戻りが遅れてしまいます。振り幅は小さくすることで、相手に回転の種類を悟られにくくする効果も期待できます。

スイングした後のラケットの動きは(フォロースルー)は、コンパクトにまとめるのが理想です。

サーブを打つインパクトの瞬間に全エネルギーをぶつけたら、ピタッと止まるぐらいの意識で練習してみましょう。

フェイクモーションを入れるのは、サーブが安定して打てるようになってからにしてください。フェイクモーションを意識するあまりサーブのインパクトが疎かになり、上達が遅れる原因になります。

フォアサーブの種類と役割

フォアサーブは、回転の違いによっていくつかの種類があります。

回転の方向が変わると、相手のレシーブ方法や返球の軌道も大きく変化します。

ただし、初心者のうちはすべてを使いこなす必要はありません。

おすすめはこの順番です。

  1. 上回転
  2. 下回転
  3. ナックル(無回転)
  4. 横回転

まずは基本となる上回転と下回転サーブを安定して出せるようになることが最優先です。

特に下回転は、真下に切れたサーブが出せるように練習してください。

上回転サーブ

上回転サーブは、最も基本となる普通のフォアサーブで、練習の中で最初に使うサーブです。

ラケット面をやや被せ、軽く前に押し出しながらボールの上側を軽く擦ると、自然に上回転がかかります。

相手コート深くを狙い、手前にバウンドさせ、低くスピードのあるボールになるように意識します。

実戦では強打されるリスクが高く、コースやタイミングを工夫して使い分けましょう。

下回転サーブ

初心者が最初に武器にすべきサーブで、実戦で最もよく使用されるサーブです。

短く出せれば相手の強打を減らせますし、長く出せば、持ち上げさせて甘い返球を狙えます。

まずは強い下回転サーブを出せるように練習しましょう。できるだけ横回転が混ざらない下回転サーブは意外と難しく、混ざってしまうことがほとんどです。

強い下回転サーブは、シンプルな回転にもかかわらず意外とレシーブが難しく、習得すれば強い武器になります。

下回転サーブの出し方については、こちらで詳しく解説しています。
【卓球】超強力な下回転サーブの打ち方とレシーブ方法を徹底解説(https://taku-tore.com/article/34011)

横回転サーブ

横回転サーブには、回転方向によって順横回転と逆横回転があります。

順横回転は、打ったボールが時計回りに回転し、相手側からみて右側へ曲がるシュート回転がかかります。習得しやすいため、実戦では下回転の次に多く使われる基本サーブです。

逆横回転は、打ったボールが反時計回りに回転するため、相手側からみて左側に曲がるカーブ回転がかかります。YGサーブや巻き込みサーブで多く使用される回転です。

横回転サーブの出し方については、こちらで詳しく解説しています。
卓球の横回転サーブの返し方と打ち方!順横と逆横の出し方も徹底解説(https://taku-tore.com/article/34184)

ナックルサーブ

ナックル(無回転)サーブは、実は非常に返球の難しいサーブで、ミスを引き出しやすいサーブです。

ナックルサーブには、上ナックルと下ナックルの2種類があります。

上ナックルは、サーブを出したときは無回転ですが、バウンドの過程で上回転が加わり、相手には弱い上回転ボールとして届きます。飛んでいるとき無回転であるため、相手にとって揺れて見える特徴があります。

下ナックルは、軽く下回転をかけて出し、相手にはナックルで届くボールです。軽く下回転をかけているため軌道は安定しやすく、相手にとっては無回転のため返球しづらいボールになります。

ナックルサーブの打ち方については、こちらで詳しく解説しています。
卓球のナックルサーブを徹底解説!初心者でもできる打ち方とコツも(https://taku-tore.com/article/32931)

今日からできる段階別練習方法

普段の練習から試合を意識したサーブを出すことも必要ですが、初心者がいきなり試合用サーブの練習を始めることはおすすめしません。

まずは

  1. 回転
  2. 狙い
  3. 実戦

の順に、段階を踏んだほうが失敗しにくく、上達も早くなります。

1 回転がかかっているか確認する

まずは台を使わずに回転をかける練習をしてみましょう。これは家でもできる方法です。

トスを上げ、落ちてくるボールの下を擦り、飛ばしてみてください。

飛ばしたボールが床の上に落ちた後、自分の足元にまっすぐ戻ってくるような下回転がかかっているのが理想です。意外と横回転が混ざっており、横にバウンドしていってしまうことが多いです。

ボールを擦って回転をかける感覚が身についたら、台の上で打ってみましょう。回転がかかっていれば、自然と安定もしやすくなります。

2 コースを狙う練習

回転が安定したら、次はコースを狙う練習をします。

台上にターゲット(ラケットケースや小物)を置き、底に当てる練習をします。

  • フォア前
  • バック深く

この2箇所を交互に行い、10球中8球入るまで繰り返すと、コントロール力が劇的に向上します。

狙うときは、腕で調整するのではなく、構えとラケットの向きで方向を作ります

3 実戦形式で使う

最後はサーブからの3球目攻撃のセット練習を行います。

サーブ単体が良くても、次が準備できていないと試合では点数に結びつきません。サーブからの3球目攻撃を体に染み込ませることで、試合に使えるサーブ技術へと昇華させます。

最初は

  • サーブは短い下回転を基本にする
  • 相手の返球はツッツキ想定
  • 3球目はドライブを同じコースへ

というのをやってみましょう。この形を作るだけで、初心者の試合はかなり安定します。

フォアサーブが安定しない原因

フォアサーブが安定しない原因には、いくつかのポイントがあります。

よくあるミスの原因を知り、そこに着目すると修正が速くなります。

もし練習してもうまくいかない時は、以下のポイントをチェックしてみてください。

“擦る”ではなく“打ってしまっている”

ボールを強く飛ばそうと意識するあまり、ボールを叩いてしまっていませんか?

サーブミスの一番多い原因は、ボールを擦るのではなく、打ってしまっていることです。

回転をかけるためには、インパクトを薄くすること。ラバーの表面でボールを転がす感覚で、インパクトの瞬間だけシュッとする感覚でボールを打ってみてください。

インパクト位置が毎回ずれている

トスが乱れたり、振り幅が大きかったりすると、ボールを捉える位置がズレてミスにつながりやすくなります

毎回同じ高さ、同じ軌道のトスを上げ、同じ場所で打てるように、トスを安定させてください。

フォームも大きく振りかぶったりせず、コンパクトに振ることを意識すれば自ずとインパクトの位置が固定され、サーブも安定してきます。

力みすぎている

強烈な回転をかけようと意識しすぎると、肩や手首に力が入りすぎてしまい、スムーズなスイングができなくなります。

力んで硬くなった腕ではボールを擦る前に打ってしまい、結果としてミスに繋がります。

サーブを打つ時は力を抜いてリラックスし、インパクトの瞬間にだけ力を集中させましょう。

この脱力と集中のメリハリが、切れのあるサーブを生み出します

まとめ

フォアサーブは、基本さえ押さえれば誰でも上達できる技術です。

応用範囲も幅広く、トップ選手もさまざまなフォアサーブを駆使して試合を組み立てています。

フォアサーブを安定させるために大切なことは、速さや派手さではなく

  • ちゃんと擦れているか
  • 同じ場所で当てられているか

です。

そして相手が嫌がるコースと長さを意識し、3球目攻撃につながるサーブを見つけていきましょう。

まずは下回転を安定させ、長さとコースを少しずつ出し分けるだけで、レシーブを簡単に打たれにくくなります。

今日からは、回転→コース→3球目の順に練習し、試合で“点になるサーブ”を作っていきましょう。

 

 

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